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今回は心がほっこり温まる、古内 一絵さんの著書「マカン・マラン」シリーズ4冊を一気にご紹介したいと思います!(4冊分なので、ちょっと長くなってしまいました…)
お話の中に、料理が出てくるのが好きな子供のために買った本だったんですが、読んでみたら凄くいい作品だったので、ご紹介しようと思いました。
作品中に出てくる料理が、前から興味のあった「東洋医学の陰陽の考え」をもとに作られたものだったので、読んでいて勉強にもなりました。(陰陽の考えの本はまたの機会にご紹介しますね。)
本書は短編になっているので、ちょっとした息抜きにもピッタリ!読むと心があったかい気持ちになる作品ばかりなので、疲れた気持ちの時にもおすすめですよ!
「マカン・マラン」こんなお話です
―それは、縁のある人しか辿り着けない夜食カフェ―
商店街の細い路地裏を抜ければ、ハナミズキのある中庭が目印。カンテラに炎が灯っていたらが開店のサイン。
「マカン・マラン」
店主は、一見怪しげな大柄のドラァグクイーン、シャール。
シャールは、訪れる人、一人一人に合った体に優しいお茶と料理で、心と体を癒してくれます。
作品中に出てくる、マクロビオティックに近い料理は、東洋医学の「陰陽の性質」(陰性体質の人と陽性体質の人によって摂取するとよいものが、それぞれ違うというもの)も取り入れられた料理で、それだけでも参考になるものばかり。おいしそうな料理が頭に浮かんであなたも食べてみたくなるはず!
そして、「マカン・マラン」に辿り着いた悩める人たちは、人を惹きつける不思議な魅力を持つシャールに出会い、やがて自分の力で人生を変えていこうと変わっていきます。
人間の強さや、弱さ。そして優しさ…。それはどこから来るものなのか?優しい人はそれだけ辛さもたくさん経験してきたからこそ、人に優しくなれるのだと改めて感じる作品です。
登場人物たちの中には、あなたに近い人や、同じ悩みの人もいるかもしれません。きっとあなたも読めば優しい気持ちになって、「自分も頑張ってみよう!」と勇気をもらえるはず。
あなたにも「マカン・マラン」との出会いがありますように…。

この本をおすすめしたい人
・日常になんか疲れている人
・ホッと一息ついて、優しい気持ちになりたい人
・勇気の一歩を踏み出したい人
・陰陽の体のしくみと食事に興味のある人
1作目・「マカン・マラン」二三時の夜食カフェ 見どころと名言
目次
第一話...春のキャセロール
第二話...金のお米パン
第三話...世界で一番女王なサラダ
第四話...大みそかのアドベントスープ
「金のお米パン」から見どころと名言
ある日、突然、母親の手料理を食べなくなってしまった中学生の璃久。
コンビニのパンやおにぎりは食べるのに、母親の料理は食べない。誰にも理由を言わない子に困った母親は、学校に相談します。別に親子関係が悪いわけではなく、母親が嫌いなわけでもありません。
そこには、璃久の「優しさ」がそうさせてしまった「ある理由」がありました。
話しを聞いていた学年主任の柳田は、同級生だったシャールのお店「マカン・マラン」に璃久を連れていきます。すると璃久に変化が…。
話を聞いているうちに何かを察したシャール。シャールが作った「ある料理」は口にした璃久。だんだんとシャールに心を許し始めます。
そんなある日、ある出来事をきっかけにシャールの秘密を知ってしまった璃久は、世の中の理不尽さに悔しくて震えます。それを見たシャールが璃久に掛けた言葉です。
でもね、この世の中に、なにもかもから自由な人なんてどこにもいないわ。
誰だって、自分の荷物は自分で背負わなきゃいけないのよ
本書より
自分の「優しさ」から手作りのご飯を食べられなくなった璃久。でも、それは決して相手にとって「優しさ」とは受け取られないことを知ります。
人は、だれでもそれぞれに事情があって、背負うものがある。でもそれは誰かに背負ってもらうことはできない。
それを自覚して強く自分なりに生きていくことが大事なんだと知った璃久は、前を向いて今の自分にできることを探し、行動します。
果たして、璃久が口にしたシャールの料理とは?
シャールはなぜドラァグクイーンになったのか?その秘密も明かされます。
「世界で一番女王なサラダ」から見どころと名言
みんなが知らない「隠れ家カフェ」の取材をすることになったライターのさくら。
さくらは、友人のかつての上司から、「今の成功を掴むために転職する勇気を与えてもらった店」として「マカン・マラン」の情報を教えてもらいます。やっとの思いで見つけた「マカン・マラン」に取材を申し込みに行くと、あっさりシャールに断られてしまいます。
その時シャールは、仕事で疲れ切っていたさくらの顔を見ただけで体の状態を当て、料理をごちそうしてくれました。その料理を一口食べたさくらは一瞬でシャールの料理にノックアウトされます。
その後、仕事で色々あったさくらは、再び「マカン・マラン」へ…。
日々の仕事の愚痴をつい言ってしまったさくらに、シャールが掛けた言葉です。
足りなければ、満たせばいい。空っぽならば、埋めればいいのよ
本書より
苦しかったり、つらかったりするのは、あなたがちゃんと自分の心と頭で考えて、前へ進もうとしている証拠よ
本書より
毎日、何かに悩んだり、辛いのはきっと真剣に自分の人生を生きているから。そこで気づいた自分に足りないものや、欲しいと願うものは、ゆっくりでもいいから自分で見つけて満たしていけばいい。だからこそ人は、成長して1歩ずつ前に進んでいけるんだと感じました。
もし今、何かに悩んだり、辛い人は、
「今、自分は、自分の力で成長しようとしてる時なんだ」
そう考えてみてください。きっとそれを自分の力で乗り越えた時、前よりも力強く成長した自分に会えるはずですよ。
2作目・「女王さまの夜食カフェ」マカン・マランふたたび 見どころと名言
目次
第一話...蒸しケーキのトライフル
第二話...梅雨の晴れ間の竜田揚げ
第三話...秋の夜長のトルコライス
第四話...冬至の七種うどん
「蒸しケーキのトライフル」から見どころと名言
あなたは自分のことを
「私って面白くもない、つまんない人間だ」
「自分なんて居ても居なくても、どうでもいい人なんだ」
「周りに流されてばかりで、私には”自分”がない…」
と感じたことありますか?
今回の主人公、派遣社員の真奈も自分のことをそう感じていました。会社で同僚に仲間外れにされることが怖くて、本当は嫌なのに周りに合わせている自分に嫌気がさしています。
ある日、同僚への結婚祝いを探しに出たさくらは、偶然見つけた「ダンスファッション専門店シャール」でシャールの妹分ダジャに出会います。そこは、「昼間ダンスファッション店」夜は「マカン・マラン」という夜食カフェになる不思議なお店。
ある出来事をキッカケにダジャを救った真奈は、「マカン・マラン」の常連の仲間入りをします。仕事で活躍する常連客達と自分を比べてしまった真奈は「自分は、面白くないし、つまらない人間なんです。友達もいない…」とシャールに打ち明けます。
そんな真奈にシャールが掛けた言葉です。
あなたも、自分のことを、”ただの”とか”つまらない”とか言っちゃ駄目。それは、あなたが支えている人や、あなたを支えてくれている人たちに対して、失礼よ
本書より
「誰でも今のままで充分価値がある。」「自分がない人間なんかいない。」とダジャやシャールから教わった真奈。自分を変える1歩を踏み出すためにある行動に出ます。
仲間外れが怖い。人と違うことをする勇気がなくて周りに合わしてしまう。その気持ちも分かります。でも、自分が苦しいのに、我慢して自分を殺してまで周りに合わしてしまうと、ストレスが溜まりますよね。
自分を貫くのは、とても勇気がいることかもしれない。でも、勇気の1歩を踏み出してみた時、きっとその勇気は大きな自信へと変わります。
あなたは今のままでも充分価値がある。だから自信を持って嫌だと感じる時は「自分」を貫く勇気の1歩踏み出してみませんか?
「秋の夜長のトルコライス」から見どころと名言
今回の主人公、未央は小学生の子どもを持つ母親。自分の子は他の子に比べてできないことが多いことに悩んでいます。
子育て中の人は、今回のお話、凄く共感できるところが多いかもしれません。自分は一生懸命子供のことを考えて頑張っている。でもそれは、なかなか子供や旦那さんには分かってもらえない…。
ある日、今までの我慢の限界を超えてしまった未央は、ある出来事をキッカケに子供を通じてシャールと出会います。思いがけず、シャールに苦しい胸の内を話してしまった未央。
そんな未央にシャールが掛けた言葉です。
目一杯がんばったなら、もうそれ以上、がんばる必要なんてないのよ
本書より
あなただって、そう思い詰める必要はないのよ。一旦力を抜かなきゃ、新しい力は湧かないものよ。たまにはサボりなさい
本書より
「こんなに毎日頑張ってるのに何で?」
私も子供が小さい時、家事も子育ても頑張り過ぎて、そう感じてしまう時がありました。今ならそれが「自分の考えの押し付け」だと分かるけど、当時は必死過ぎて、そのことに気づいていませんでした。
相手のためを思っての事でも、相手がそれを望んでいなければ、それはただの気持ちの押し付けですよね。それを「自分は頑張ってる」と勝手に自分でしんどくなっていることに、当事者はなかなか気づけないものです…。
毎日頑張っているあなたも、たまには力を抜く日があってもいい。だって「ちゃんと頑張ってるから」自分をもっと甘やかしてもいいんです。
そうやって肩の力が抜けた時、自分に余裕ができて「相手が本当に望むこと」が見えてくるのかもしれません。相手も自分も笑顔でいれる方法がきっと見えてくるはず。
今、頑張り過ぎてちょっと疲れている人。
あなたはちゃんと頑張ってます!
物凄くよくやってます!
だからそんな自分を甘やかしてサボる日を作ってみませんか?肩の力が抜けた時、今までは見えなかった何かが、見えてくるかもしれませんよ。
3作目・「気まぐれな夜食カフェ」マカン・マランみたび 見どころと名言
目次
第一話...妬みの苺シロップ
第二話...藪入りのジュンサイ冷や麦
第三話...風と火のスープカレー
第四話...クリスマスのタルト・タタン
「藪入りのジュンサイ冷や麦」から見どころと名言
ある出来事がキッカケとなり、味覚を失ってしまった料理人の省吾。1作目に登場した、ライターのさくらに連れられて「マカン・マラン」にやってきます。
自分は、結局どこにも通用せず、居場所を見つけることができなかった…。と落ち込む省吾にシャールが掛けたのは、こんな言葉です。
それにね、居場所なんて、どこかに無理やり見つけるものじゃないのよ。自分の足でしっかりと立っていれば、それが自ずとあなたの居場所になるのよ。要するに、あなたがどこに立ちたいかよ
本書より
「居場所がない」
こう感じる人、もしかしたら多いかもしれませんね。でも、シャールが言うように、
「今、自分が立っている場所こそが、自分の居場所」
なのかもしれません。自分はどんな風になりたいか?何をしたいか?それは自分にしか分からないから…。誰かに居場所を作ってもらう訳にはいかない。だったら自分で見つけていくしかないですもんね。
自分の力で立てた時、きっと今いる場所こそが「自分の居場所」なんだと気づかせてくれたお話です。
4作目・「さよならの夜食カフェ」マカン・マランおしまい
目次
第一話...さくらんぼティラミスのエール
第二話...幻感のキャロットケーキ
第三話...追憶のたまごスープ
第四話...旅立ちのガレット・デ・ロワ
「さくらんぼティラミスのエール」から見どころと名言
今回は、学生時代にありがちな「女友達との付き合い方」がテーマになっていて、きっと大人になってもこのテーマから抜け出せない人多いんじゃないでしょうか?
自分に悪気はなくても、無意識のうちに相手を傷つけてしまっていたり、嫉妬されたり…。女同士って難しいなぁ…と大人になっても思います。
高校生の希実は手作りのアクセサリーを作るのが趣味で、頼まれてはお友達にプレゼントしていました。でも、おこずかいで材料をそろえるのは、結構大変。それでもお友達が喜んでくれるし、仲間外れにされるよりはいいという思いから、無理して作っていました。
そんなある日、ある出来事がキッカケで、自分に対するお友達の本心を知ってしまった希実。ショックのあまり、お友達のために作ったアクセサリーを捨てようとしているところに、シャールに声をかけられます。
シャールはそんな希実から事情を聞きこんな風に声を掛けます。
(略)それを少しでも苦しく感じるようになったら、続けては駄目。一時の慰めを得るために、あなたの大事な技能を、誰かに理不尽に差し出してはいけないわ
本書より
自分が相手に何か与えなければ一緒に居られない関係は、本当に自分にとって必要なものなのか?自分が無理をしてまで、気持ちを我慢してまですることなのか?
もしも「一人になりたくない」という思いから希実と同じことをしてしまっている人が居たら、この言葉を思い出してみてください。
本当にあなたのことを想ってくれる人なら、あなたが何か差し出さなくても一緒に居れますよね?逆に、相手のことが大事なら、自分も相手に見返りは求めずに行動できますもんね。
そして、もう一つ。私が好きだなと思った言葉がコチラ。
自分を憐れみたくなったら、誰かに八つ当たりしたり、甘えたりしないで、自分で自分の機嫌を上手に取って元気になる。それこそが、大人の嗜みというものよ
本書より
毎日、色んな事がある中で、時には自分を責めたり、腹が立つこともあります。そんな時はこの言葉を思い出してみようと思いました。
確かに、自分で自分の機嫌を取らずに、周りに当たるなんて、子供と同じ。大人なんだから、「自分で自分の機嫌を上手に取る」そして、前向きに頑張っていく。大事なことじゃないかなぁと思います。
以前、テレビでタレントのみやぞんさんが、バラエティー番組の収録で重苦しい現場やスタッフの様子を感じ取って「自分の機嫌は自分で取る!あぁ楽しいなぁ、頑張ろう!」って言ってニコニコしながら頑張っている姿を見て、周りの空気が変わるのを見ました。
「凄い人だなぁ。私もあんな風になれるようにしよう!」と思ったことがあります。
きっと、そうやって行動することで、自分だけじゃなく、周りも気持ちよく行動できるようになりますよね。シャールの言葉で、あの時のみやぞんさんを思い出しました。
その他の印象に残った言葉たち
あなたは他人のために動ける子よ。小さなことだったとしても、してもらったほうはそれを忘れない。
あなたは無意識だったかもしれないけれど、それができる人とできない人がいるのよ
本書より
本当に欲しかったものは、ブランドのバッグや高級な服や宝石ではない。大好きな人から、自分を一番に肯定してもらうことだった。
本書より
なにかを得るたびに、なにかを失いながら、明確な答えのない毎日を懸命に生きている我々は、それだけで勇敢だ
本書より
まとめ
今回は古内 一絵さんの著書「マカン・マラン」シリーズをご紹介しました!
体に優しくておいしそうな料理と共に、心にしみる言葉達。シャールのように、たくさんの辛さや悲しみを知る人は、本当の優しさも知っている人。だからこそ、困っている誰かに手を差し伸べてあげられる。自分もそんな人になれればいいなぁと思った作品でした。
本書には、まだまだたくさん心温まる物語が書かれているので、みなさんもぜひ読んで、優しい気持ちに浸ってくださいね!
最後に、本書とは関係ないんですが、シャールを見ていて、この曲がシャールそのものだなと思った曲があったので、興味のある人は聞いてみてください。
UVERworld 「OXYMORON」 ←YouTubeです
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