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あなたは、死後の世界を信じますか?
死んだ後も、消えてしまうまでの「ロスタイム」が残されているとしたら、あなたはそのロスタイムをどう生きますか?
今回は、「人が死んでからの物語」を題材にした、藤 まるさんの著書「時給300円の死神」をご紹介します。
表紙のキレイさと、題に惹かれて手にしたんですが、「今」を大事に生きるということや、人間の儚さや脆さなどを改めて感じ、読み終わった時に、「自分も後悔しない生き方をしよう」と思える作品でした。

この本をおすすめしたい人
・身近な人の愛を感じられない人
・親からの愛情不足に悩んだ人
・夢破れて落ち込んでいる人
「時給300円の死神」はこんなお話です
ある日突然、美人で人気者のクラスメイト花森雪希に
「それじゃあ キミを死神として採用するね」
と言われた佐倉真司。死神の仕事は、「死者」達の未練を晴らしあの世へと導く「おくりびと」の役割をすること。 任期の半年を勤め上げれば、「何でも願いを叶えてくれる」特典付き!でもそれは、時給300円。残業代は出ない。交通費も出ない。何時でも呼び出される超ブラックな仕事だった!
「死者」とは、未練を晴らすまで「自分が死んだはずの世界」に生き返り、人生の「ロスタイム」を生きる人々のこと。ロスタイムが終われば自分の存在も、渡した物も周りの人の記憶から全て消えてしまう。何も残せない「ロスタイム」の中、「死者」達が願い、求めるものとは?
疑いながらも死神のバイトを始めた佐倉。様々な未練を残したまま、この世を去れない「死者」達に出会い、次第に無気力だった佐倉の心にも変化が…。
死神の仕事を通して知る衝撃の事実。切なすぎる「死者」達の思い。半年後「必ず叶う願い事」に佐倉は何を願うのか?
本の構成
*プロローグ
*一章...死神のアルバイトはじめました
*二章...白い手紙
*三章...無償の愛
*四章...潰れた心臓
*五章...幸せの花
*エピローグ
この本の登場人物
*佐倉 真司...主人公・高校生・死神のバイトを始める
*花森 雪希...天真爛漫・美人でクラスの人気者・佐倉のクラスメイト・死神バイトの先輩
*朝月 静香...佐倉の同級生・元彼女
*朝月 詩織...静香の妹
*黒崎...佐倉と花森が担当した死者の一人。オヤジ狩りに合い亡くなった中年男性。
*広岡 加奈...佐倉と花森が担当した死者の一人。赤ちゃんを産んですぐに亡くなった。
*四宮 夕...佐倉と花森が担当した死者の一人。母親の虐待の末亡くなった小学生。
*雨野のおじちゃん...夕が遊んでいる公園に住む中年男性の死者。
*道に佇む少年...古びたサッカーボールを持つ死者の一人。佐倉が死神のバイトを託した少年。
コミックもあります。
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「時給300円の死神」いいなと思う考え方3つ

ここでは本書を読んで、
「この考え方いいな」と思う
3つをご紹介します。
(2)無償の愛は絶対ではない
(3)今の人生をやり直そうとは思わない
失ってから後悔しない生き方をする
突然ですが、
「あなたの大切な人を想い浮かべてみてください。」
浮かびましたか?もし明日、頭に浮かんでいる大切な人と二度と会えないと分かったら、あなたはどう思いますか?
「もっといっぱい一緒にいたかった…」
「本当の気持ちを伝えればよかった…」
「もっと優しく接すればよかった…」
もしかしたら、こんな風に思うかもしれません。
この本の主人公、佐倉も死神のバイトを通して死者達と出会い、死者の後悔や無念を痛いほど感じ取ります。そして佐倉はある衝撃の事実を知り、こんな気持ちになります。
人はいつだって失ってから後悔する。
大切なものは、いつだって失くしてから気づく
知っていたはずなのに。幸せは必ず壊れると知っていたはずなのに。
なのにまた、繰り返してしまった。
本書より
私たちは、普段、身近にいる人ほど空気のような存在になってしまって、いるのが当たり前になってしまっています。でも、実際は生き物である限りいつ命が尽きるか分からない存在です。
当たり前にあると思っている空気も、無くなると苦しくなるように、空気のような存在の人もいなくなるときっと苦しくなるはず…。
自分に残された時間は誰にも分からないけど、「こうすればよかった…。」と誰かに対して後悔しないように、毎日を感謝の気持ちを持って人に接しないといけないなぁと思いました。
あなたも、大切な誰かとの時間を失くしてしまう前に、ちょっとだけ意識した接し方してみませんか?
無償の愛は絶対ではない
ここでは三章に出てくる「母親の愛」についてのお話です。
「親子の愛」が「無償の愛」だと思われている方もいらっしゃるかもしれません。
正直、自分の場合は、母親からの無償の愛は感じなかったけど、自分が親になってみて気づいたのは、「母親も一人の人間」だということ。
確かに子供は大事だし、優先で考えるようにはするけど、母親である自分にも人生がある。自分の人生を優先したい時もある。どんな気持ちの時でも、子供に愛情を注げる時ばかりじゃない。
子供の時は「なぜ母親はしてくれないのか?」ばかりだった気持ちが、今は「親でも無償の愛を注げる人ばかりじゃない」と感じます。
自分に分からない愛情は、子供にもどう注げばいいか分からないから。分からないなりにも考えて接するしかないんですけど。コレがなかなか難しいです。でも本書のこの一文でちょっと救われました。
確かに彼女の愛は無償ではないかもしれない。憎しみが愛情を上回っているのも事実だろう。
でも、だからといって子供を愛そうと足掻いた事実がなくなるわけではない。
憎しみを上回れなくとも、母であろうと戦ったあなたは、十分に母と呼ぶに相応しかったと信じている。
無償でなくとも、愛が全て消えるわけではないのだから。
本書より
たとえ、世間一般で言われる「無償の愛」ではなくても、自分なりにやってきたことは「愛情」からの行動だし、親も一人の人間としての人生を生きてもいいと思います。
きっと子供は、親が笑顔で楽しそうに生きてくれるのが好きだと思うから、親は自分が笑顔で生きれるやり方でやっていけばいいんじゃないかなぁと思います。
今の人生をやり直そうとは思わない
主人公の佐倉は、怪我のために「輝いていた自分」を失ってしまったことが受け入れられない日々を送っていました。
そんな佐倉が、死神のバイトで出会った死者たちとの出会いの中で成長し、最後に死神のバイトを託した少年にいうセリフです。
(略)今は、この人生をやり直そうなんて思わないんだ。
どれだけ苦しくても、辛くても、この日々こそが俺の人生に違いないから。
やり直すんじゃない。大事なのは受け止め、そのうえで前に進むことなんだ。
みんなそうやって生きてきたんだ。
だから俺も過去を抱えて前に進むよ。
全てを忘れ去った世界でも、きっと強く生きていける自信があるから
本書より
辛いこと、しんどいことがたくさんある毎日で、それでも生きていく私たち。
でも、辛いことや、しんどいことを乗り越えてきたからこそ、「今の自分」があるんだと思います。
今までやってこれた、生きてこれた自分に自信を持って、これからも頑張っていく気持ち、大事だなと思いました。
まとめ
今回は、藤 まるさんの著書「時給300円の死神」をご紹介しました。
本書では、まだまだおすすめの場面がたくさんあるんですが、紹介できないのが残念!
死神のバイトを始めた佐倉が知る衝撃の事実とは何か?そして、最後に佐倉が願う「必ず叶う願い事」とは?!みなさんもこの感動作ぜひ一度読んでみてくださいね!
最後に本書の名言を少し…
わかってる。答えはいつだって自分の中にある。
それが正しいと言い聞かせる時間を、考えると言っているのだ。
うん。大丈夫だ。先へ進む勇気はもう受け取ったから。
本書より
この世界は残酷だ。それでも、あちこちに優しさの種が落ちている。
その種を無限に咲かせ、広げてゆく。それこそが人々に必要なことなんだ。
本書より
人は過去に怯えるより、明日に希望を抱く方が幸せになれるみたいだぜ。
本書より
著者の紹介
藤 まる
1985年生まれ。大阪府出身。兵庫県生まれ。
2012年アスキー・メディアワークス主催の第19回電撃小説大賞に応募した「明日、僕は死ぬ。君は生き返る。」が金賞(第2席)を受賞。
翌2013年に同作品を「明日、ボクは死ぬ。キミは生き返る。」と改題して刊行し作家デビュー。(中略)
同作品執筆の半年ほど前、会社での立場が危うくなり、病気で入院するなど嫌なことが立て続けに起こったことで何かしようと考えた結果、執筆に辿りついた。(略)
ウィキペディアより
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